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2015年2月12日
ピアノトリオの真髄
私がジャズ初心者の頃、ピアノトリオで2番目に買ったレコードが(1番はエヴァンスの「ワルツ・フォー・デビィ」)「バド・パウエルの芸術」数々のハードバップ名曲の作曲家でもあり、ジャズ入門書では"モダンジャズ、ピアノトリオの開祖"ということでジャケットもまずまずだったし、2万そこそこの給料の時に大枚(2800円位だったかな〜)はたいて買いました。
ワクワク、ドキドキしながら針を落としたけど、出てきた音は録音がメチャ悪、おまけにパウエルがピアノを弾きながら唸ってるし(今でこそ、キース・ジャレットやデイブ・パイクがやってるけど、もう慣れちゃったもんね)最初の3曲のサワリだけ聴いてお蔵入り!
そんなこんなで友人から「ザ・シーン・チェンジス」、これはイイよ〜ということでもう1回騙されてみぃ〜と思ったし、以前に大阪のレコード店でこの輸入盤が5万円の値が付いていたのを覚えてました。
Personnel
1. Cleopatra's Dream 2. Duld Dead
3. Down With it 4. Dance Land
5. Borderrick 6. Crossin' The Channel
7. Comin' up 8. Gettin' There
9. The Scene Changes
例によってジャケットは少し暗く地味だけど、バックに自身の子供の顔が浮かび上がって話題性に富んでるし、録音は古いけど前の「・・・の芸術」に比べれば許容範囲内、全曲パウエルのオリジナルでハードバップの名曲揃い、それに何といっても前に紹介したレッド・ガーランドトリオのベースとドラムのコンビ、チェンバースとアート・テイラー、この2人が実にイイ。
過度に自己主張することなく、伴奏に徹しているしアート・テイラーもスティックではなく、ブラシで通しているのが小気味いいね。おススメは1,4,7。
ちなみにこのアルバムのプロデューサーはブルーノートの名プロデューサー、
アルフレッド・ライオンです。
YouTube バド・パウエル「クレオパトラの夢」
2014年9月2日
ビリー・ホリディを聞いてみて!
今日は「レディ・デイ」の呼称で知られる。
サラ・ヴォーンやエラ・フィッツジェラルドと並んで、
女性ジャズ・ヴォーカリスト御三家の1人に数えられる
アメリカの黒人ジャズボーカリストの
「ビリー・ホリディ」を紹介。
人種差別や、麻薬・アルコール依存症との闘いなど壮絶な人生を送ったり、ジョン・レヴィという2流ギャングに稼ぎを吸い取られたり数奇な人生を送った歌手です。多くの人々を魅了したその声も晩年にはかれ、音域も極端に狭くなっていた。しかし、なお情感豊かな唄声は他に並ぶ者がないほどの高い評価を与えられ、ジャニス・ジョプリンをはじめとする多くのミュージシャンに影響を与えています。
彼女の生涯に於いて代表的なレパートリーであった「Strange Fruit (奇妙な果実) 」や「God Bless' the Child (神よめぐみを)」、「I Love You, Porgy (アイ・ラブ ・ ユー、ポーギー) 」、「Fine and Mellow (ファイン・アンド・メロウ) 」は、後年、多くのミュージシャンに取り上げられるジャズ・ヴォーカルの古典となりました。
数ある彼女のヒット作の中で、
今日おススメの曲は
「The Very Thought of You」
この曲は92年のアメリカ映画メル・ギブソン主演「Forever Young 時を超えた告白」の中でメル・ギブソンが恋人のヘレンと劇中、部屋の中でのラブシーンの際にラジオから流れていた曲です。
ストーリーはwikipedia参照。
「The Very Thought of You」訳すと「いつも貴方のことばかり考えてしまう」、ビリー・ホリディが情感を込めてしっとりと歌っています。バックのミュートのかけたトランペットも実にイイ(誰だろうね?分る人いたら教えて!)。
「Lady in Satin」これもイイね。
2014年8月15日
ジャズ名盤第11弾
オスカー・ピーターソン トリオ! 「プリーズ・リクエスト」
今日は「スイング・ジャーナル選定ゴールドディスク」に選ばれた「プリーズ・リクエスト」。
原題は "We Get Requests" ・・これでは意味が通じにくいので邦題 "Please Requests" タイトルの明快さもさることながら選曲のセンスの良さ、リラックスした演奏、ピーターソンのころころと転がるようなリリカルでスウィンギーなピアノ、レイ・ブラウンの重厚なベース、エド・シグペンの繊細なブラシ、同じピアノでもセシル・テーラーの様な難解なジャズではなく1+1は2の様な実に簡単・明瞭なジャズ、初心者でもスッと入ってイケルと思います。
Personel
1. コルコバード
2. 酒とバラの日々
3. マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ
4. ピープル
5. ジョーンズ嬢に会ったかい?
6. ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー
7. イパネマの娘
8. D&E
9. タイム・アンド・アゲイン
10.グッドバイJ.D
曲はさすがジャズの名曲ばかりで、演奏もすべてイイけど、中でも2の「酒とバラの日々」これは日本のライブ・ハウスで1番のリクエスト数といわれる曲で、ピーターソンのゴージャスなテーマメロディ、ブラウンの「ブンブン」と唸るベース、エド・シグペンの「シンバルたるものかく鳴らすべし」といわんばかりの美しい伴奏です。このアルバムはスイングの王道を闊歩するような、いわば毎日が快晴といわんばかりの素晴らしい演奏です。
YouTube オスカー・ピーターソントリオ「コルコバード」
2014年8月3日
今日は、ほぼリスニングタイム!・・・でした。
今日は台風の影響で昨晩から大雨!
他にやることもなかったので昼からリスニングルームに入り浸ってジャズ三昧、途中たばこを買いに出ただけで7時の夕飯時まで聴いていました。
CDや録り貯めたDAT(デジタル・オーディオ・テープ)やYouTube、アメリカのラジオのジャズ番組
ありとあらゆるソースを聴きました。
中でも久しぶりに聴いたアーチー・シェップの「ブルー・バラード」
アーチー・シェップは昔は「フリージャズの闘士」と言われていて私自身は全然聴く気がなかったけど、このアルバムのバラードは最高!各曲の最後にサッチモ張りのしゃがれ声でのボーカルも入ってブルーなバラードの極致です。
リズム陣もピアノのジョン・ヒックス、ベースのジョージ・ムラーツも私のすきなミュージシャンの一人、結局このCDは今日3回聴きました・・・大音量でね!ご近所さんごめんなさい。
YouTube アーチー・シェップ「Cry me a river」
2014年7月28日
ジャズ名盤第10弾
「アート・ペッパー ミーツ・ザ・
リズムセクション」
マイルスからリズム・セクションを借りて生まれた、
アルトサックスの名盤
今日は、これもLPがスリ切れる程聴いた、ウエストコーストの巨匠、アート・ペッパーの「ミーツ・ザ・リズムセクション」。タイトルのミーツ・ザ・・・というのは、当時マイルス・ディビスの「ラウンド・ミッドナイト」の頃の"黄金のクインテット"のリズム隊、すなわちレッド・ガーランド(P),ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(Ds)の3人のこと、すなわち「『ホットな黒人系のイースト・コースト・ジャズ』と『クールな白人系のウエスト・コースト・ジャズ』との出会い」とも
言えるようです。
Personel
1. You'd be so Nice to Come Home to
2.Red Pepper Blues
3. Imagination
4. Walz Me Blues
5. Streight Life
6. Jazz Me Blues
7. Tin Tin Deo
8. Star Eyes
9. Birks Works
もっとも私がこの1枚を特におススメの1枚に挙げているのは、そのような理由ではなく、なんといっても1曲目に、以前私が取り上げた「ヘレン・メリル・ウイズ・クリフォード・ブラウン」の「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」が入っていること、ガーランドのピアノに続いてペッパーの濡れたようなしっとりとしたアルトのヌケのいい音、ペッパーは元来ウエストコースト風のカラッとした音がイメージとしてあるけど、このアルバムではしっとりと湿った感じ、といって重く垂れこめない奇妙なバランスで吹いています。
「ジャズはサウンド次第」というのを強く印象づける1枚です。
初心者におススメのアルバムです・・・5つ星!
YouTube アート・ペッパー、ミーツザリズムセクション「You'd Be So Nice To Come Home To」
2014年7月7日
ジャズ名盤第9弾、「フルハウス」
ホーンも入ってエキサイティング!
クリード・テイラー(ジャズレーベル、インパルス、CTIの創設者、プロデューサー)路線のウエスもイヤじゃないけど、やはり何と言っても前に紹介の「インクレディブル・ジャズギター」「ハーフノートのウエスモンゴメリーとウイントンケリートリオ」「フルハウス」この3枚が最高!中でも日本でのセールスが最高で、ホーンも入ってる「フルハウス」を取り上げたいと思います。
Personnel
1. Full House
2. I've Grown Accustomed to Her Face
3. Blue 'n' Boogie
4. Cariba
5. Come Rain or Come Shine
LPのみ S.O.S
このアルバムはジャケットにも書いてる通り、1962年6月カリフォルニア州バークレイのコーヒーハウス「ツボ」でのライブ録音で当日は行列ができるほどの満員だったそうです。
アルバムタイトルの「フルハウス」は店が満員(英語でFULLHOUSE)だったというのと、ポーカーのフルハウス、つまりウエスとグリフィンでワンペアとウィントンケリートリオでスリーカードにひっかけたという説があります。
1曲目の"Full House"これはもう私にとっては"耳タコ"以上、
ソロの先発はウエス、アドリブから徐々にギター的なソロへと盛り上げていき、短いリフ(コード進行の繰り返し)を畳みかけながら、オクターブ奏法を繰り出します。2番手はグリフィン、情熱的で力強いソロで、今までグリフィンは色んなソロ聴いたけどこのアルバムは最高。ケリーのピアノは例の転がす様なタッチで地味だけどイイ感じ。
2曲目の"I've Grown Accustomed to Her Face"は映画『マイ・フェア・レディ』の挿入歌。グリフィンとケリーが休んでギター+ドラム+ベースの構成で味わい深いバラード演奏です。
3曲目はガレスビーの名曲"Blue 'n' Boogie"少々アップテンポの演奏で、特筆すべきはジミー・コブがほとんど連打状態、中盤以降のテナー・ギター・ピアノ対ドラムの4バース交換はジミー・コブで引き立ってますね。
4、5曲目とLP時代のラスト曲"S.O.S"は割愛しますけど、ウエス良し、ケリー抜群、グリフィン最高、SOSにはグリフィンの例の猫の「ニャー」って聞こえる相の手が何度も入ってます。
このレコード聴くと以前徳島の富田町ライブハウス「フルハウス」でやった和製モンゴメリーの「宮之上貴昭」のライブCD聴きたくなっちゃた〜〜早速聴こうっと。
ジャズっていいなぁ〜!
YouTube ウエス・モンゴメリー「フルハウス」
2014年6月11日
ジャズ名盤第6弾「グルーヴィー」
ヴァン・ゲルダースタジオが生んだ名セッション
今日はレッド・ガーランドトリオの「グルーヴィー」
私がこのレコードを買った動機がまずこのジャケット、古ぼけた壁にチョークでなぐり書き、レーベル、タイトル、演奏者と崩した英語で書いてるけど実に味があって、中身の演奏は2の次で飛びつきました。
後で知ったけど、このジャケットのデザインはブルーノートレーベル(このレコードはプレステージ)の1500番台の名盤の傑作ジャケットを数多く手がけたグラフィックデザイナーのリード・マイルスだそうです。
このレコードも木枠で額を作って長年自室のオーディオルームに飾ってました。
Personnel
1. C Jam Blues
2. Gone Again
3. Will Be Still Be Mine?
4. Willow Weep For Me
5. What Can I Say, Dear?
6. Hey Now
この頃のピアノトリオの名盤の条件としてまずベースにチェンバースが加わっていること、録音はルディ・ヴァン・ゲルダーであることが挙げられると思いますが、その上にこれまた歴史的名盤バド・パウエルの「ザ・シーン・チェンジス」(次回に挙げます)に参加したドラムのアート・テイラーとのコンビにそれまでマイルス等のセッションで脇役で参加のレッド・ガーランドとくれば名盤としての条件が全て備わってると思います。
(勝手に挙げたけど、異論は受け付けません、悪しからず)
演奏はガーランドのピアノは分りやすい、シンプルで実に聴きやすいピアノで他のリーダーアルバムを聴いても駄作が無いのはご立派。ベースのチェンバースは自身のリーダー作「ベース・オン・トップ」より出来がイイ様な気がします。チェンバースはピチカートも良いけどアルコ(弓弾き)は実にシブいね。
私はこのLPレコードはあまりにも聴き過ぎて、スクラッチノイズがひどくなり2枚目を買いました。(今の若い人はデジタルで経験無いけど、昔のLPは固い針で盤面を擦ってましたのでね)
YouTube レッド・ガーランド「グルーヴィ」
2014年5月28日
ジャズ名盤第5弾「カインド・オブ・ブルー」
今日はマイルス・ディビスの「カインド・オブ・ブルー」
これはジャズアルバム史上もっとも売れて、
今なお売れ続けているアルバムで、しかも共演者がジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス両巨頭ときたら売れない方がオカシイ、その上キャノンボール・アダレイ、ウイントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブ当時人気、実力のあった7人が集まったアルバムなのでジャズ初心者にも絶対おススメ。
このアルバムはマイルスが確立した「モード・ジャズ」の最高傑作と言われて今でも高い人気を誇っています。
1959年録音
personnel
1. So What
2. Freddie Freeloader ※
3. Blue In Green
4. All Blues
5. Flamenco Sketches
※2のフレディーフリーローダーのみピアノは
ウイントン・ケリー
67年頃までのマイルスのアルバムは全てこのジャズ名盤に入れたい位です。「ウオーキン」「バグス・グルーブ」「クッキン」「死刑台のエレベーター」「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」等、挙げていけばキリが無いほど数多くの"名盤"があります。
しかし68年頃からはリズムで「8ビート」や電気楽器を使うようになって、ジョー・ザヴィヌルの参加した「イン・ア・サイレント・ウエイ」や2枚組の大作「ビッチェズ・ブリュー」になると私には理解不能、殆ど聴かなくなりました。
YouTube マイルス・ディビス「カインド・オブ・ブルー」
2014年5月2日
ジャズ名盤第4弾!!「タイム・アウト」
今日の第4弾はデイブ・ブルーベック・カルテットの「タイム・アウト」
personnel
1.Blue Ronde A La Turk
2.Strange Meadow Lark
3.Take Five
4.Three To Get Ready
5.Kathy's Warltz
6.Everybody's Jumpin'
7.Pick Up Sticks
このアルバムこそ「一家に一枚」的なアルバムで
中でも3曲目の「テイクファイブ」
このアルバムがこれだけ有名になったのも
この曲の"おかげ"と言っても過言ではないと思います。
日本でもアリナミンVのCMや
フィギュアの村主選手や小塚選手のSPでの演技で
使われていました。
曲はアルトサックスのポール・デスモンド作曲で、
ジャズには珍しい変拍子(4分の5拍子)ジャズ。
ウエスト・コーストジャズ、クールジャズを代表する曲です。
タイトルの「テイク・ファイブ」の意味は「5拍子で5分程度の休憩をしよう」という英語でのダブル・ミーニング(double meaning)両義語、駄洒落みたいなものらしいです。
ポール・デスモンドの甘く囁くような何とも言えない音色のアルトサックス、ドラムジョー・モレノの名人芸とも言えるドラムソロ(ソロが長すぎる感が無くはないけど)。ただリーダーでアレンジ・編曲のブルーベックのピアノが5拍子の同じフレーズばかりで面白さに欠けるけどね。
次におススメの曲は1曲目の「トルコ風ブルーロンド」、最初のテーマは9分の8拍子から途中から4分の4拍子と曲名の"ロンド(輪舞曲)"に相応しくクルクルと回りながら進行していきます。
このアルバムの7曲中「テイクファイブ」のみデスモンド作曲ですが、あと6曲は全てデイブ・ブルーベックの作曲、ジャズ通の玄人に言わせるとこの「トルコ風ブルーロンド」他5曲、こちらの方の評価が高いそうです。
YouTube デイブ・ブルーベック「テイク・ファイブ」
2014年4月15日
ジャズ名盤"第3弾"
今日のジャズ名盤第3弾は
ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」、
このアルバムも私にとっては「耳タコ」の1枚、
このアルバムは中身の演奏もさることながらジャケットもピカイチ。
写ってる女性の足も当時世界一きれいな足といわれたそうで、以前私も木枠で額を作って壁に長年飾ってました。実に絵になるジャケットです。
さてタイトルの「クール・ストラッティン」、翻訳すれば「イカシタ歩き方」といったところか、左のオジサンのダサいコートで「イカサナイ歩き方」との対比が面白いですね。それに上のアルバム名とソニー・クラークのロゴが上下にステップしているのも面白いし、いかにもジャズを感じさせるジャケットです。
personnel
1. Cool Struttin'
2. Blue Minor
3. Sippin' At Bells
4. Deep Night
さて1曲目はソニー・クラークのハード・バップ最高の曲と言われる「クール・ストラッティン」、最初のテーマを颯爽と吹く、ファーマーとマクリーンも頼もしいけど、クラーク、チェンバース、ジョーンズのリズムセクションも文句なし。
2曲目は少々アップテンポで「ブルー・マイナー」
この曲は先のクール・ストラッティンよりひょっとしたら私には「耳タコ」の度合いは多いかも知れません。テーマの後のマクリーンのソロで例の「泣き節」のアルト、哀愁漂うメロディ、ファーマーのソロもバッチグーの演奏で何度聴いても飽きることがありません。
マル・ウオルドロンの「レフト・アローン」また聴きたくなっちゃた。
YouTube ソニー・クラーク「クール・ストラッテン」
2014年3月11日
ジャズ名盤・・・その2
2回目の今日は・・・
ジャズ名盤と言っても頭に思い浮かべるだけでたくさんあり過ぎて迷ってしまいます。
マイルス、ロリンズ、コルトレーン、ざっと思い浮かべても50枚以上。そんなこんなで迷った挙句、今日は「耳タコ」の度合いで決めました。
それは「アート・ブレイキー」、ブレイキーも数々の名盤があって迷うけど、何と言ってもイントロのあのフレーズ、「タンタ・タカ・タカ・タン・ターン♪」。このフレーズは「耳タコ」どころじゃなく事あるごとに口ずさんだのを覚えています。私ら団塊の世代の人は殆どが一度は聴いているはず。
それはアート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーで
「モーニン」
personnel
このイントロは日本一、いや世界一有名なイントロで、当時ジャズ喫茶では一番リクエストが多かったと聞いています。ジャズ喫茶では全員でのテーマ演奏の後、リー・モーガンのトランペットソロの時にブレイキーのドラム、ナイアガラロールに合わせて「イエーィ」と掛け声かけて体ゆすりながら聴いたのを覚えています。(懐かしいなぁ〜)
このモーニンはピアノで参加しているボビー・ティモンズ作曲ですが、同じくテナー・サックスのベニー・ゴルソン作曲の2曲目「アー・ユー・リアル」や5曲目「ブルース・マーチ」もいいですよ。
彼はこの後もフランス映画「危険な関係」(No Probrem)や「殺やれる」(Wisper Not)等のハードボイルドなカッコイイ主題歌を演奏して日本でのファンキーブームの火付け役となりました。
ちなみに彼は大の日本びいきで、奥さんも日本人だそうですよ。
YouTube アートブレイキージャズメッセンジャーズ「モーニン」
2014年2月7日
ジャズ名盤の紹介!
今日は他に書くことないから
そんな時は私が皆さんにおススメできる
"ジャズの名盤”を紹介したいと思います。
昔は「一家に1台」じゃなかった「一家に1枚」はあったかもというジャズの名盤ばかりをチョイスしてみます。
あくまでも私の独断と偏見で書きますので異論はあっても受け付けられません、あしからず。
記念すべき?第一回目は
ビル・エヴァンストリオの
「ワルツ・フォー・デビイ」
Personnel
1961年にニューヨークのジャズクラブ「ヴィレッジ・バンガード」でのライブ録音で、当時これと「サンディー・アット・ヴィレッジ・バンガード」と2枚発売されましたがセールスは「ワルツ・・」の方が圧倒的に売れたそうです。というのもまた後日書くけど、ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」と同様双璧のジャケットのデザインの良さと、
(今のCD・DVDはジャケットも10cm位だけど、LPの場合は32cm位あったので見栄えがあるし、現に中身は別でジャケットの善し悪しで買ってる人も多かったと聞いてます)
この録音された11日後に天才ベーシストのスコット・ラファロが自動車事故で急逝して急遽ラファロに対する追悼盤として企画されたのが話題になって人気が出たのだろうと思います。
さて肝心の曲はというと「ワルツ・・」もいいけど私は1曲目の「マイ・フーリッシュ・ハート」これが一番好きでホント「耳タコ」が出来る位今までに聴きました。この曲はこの後も別編成で色んなアルバム残してますがこのアルバムが一番好きです。エヴァンスはよく「リリカルで繊細」なピアノといわれますが、この演奏がこの言葉一番納得の演奏ではないかと思います。その他最後の「マイルスストーンズ」も◎。ピアノとベース、ドラムの3人のインタープレイ
聴いてみて下さい。
YouTube ビル・エヴァンス「ワルツ・フォー・デビィ」
2014年1月5日
ジャズギターの巨星堕つ!
昨年暮れ、
12月10日、現代ジャズギターの巨星
ジム・ホールが亡くなりました、83歳。
ジム・ホールといえば何と言っても1975年に
チェット・ベイカー、ポール・デスモンド等を迎えて
録音したリーダーアルバム、CTIレーベルの
『アランフェス協奏曲』が
何と言っても超有名!
この曲はホアキン・ロドリーゴが作曲したギター協奏曲で
クラシックでは有名ですが
マイルスやMJQ等の多くのジャズメンも取り上げています。
曲自体は殆どの方が一度は聴いたと思うけど
一度聴いてみて下さい。
YouTubeでは20分近くの長い曲なのでPart1,2に分れてます。
『アランフェス協奏曲』Part1
『アランフェス協奏曲』Part2
パーソネルは
ジム・ホール・・・・・(ギター)
ポール・デスモンド・・(アルトサックス)
チェット・ベイカー・・(トランペット)
ローランド・ハナ・・・(ピアノ)
ロン・カーター・・・・(ベース)
スティーブ・ガッド・・(ドラムス)
最初と最後にジム・ホールの長〜いソロが入って
Pt1の後半にデスモンドのアルト、
Pt2からチェットのペット、ローランド・ハナのピアノソロ
すべてイイよ、まっ、聴いてみて下さい。
ドン・セべスキーの編曲・指揮もバッチ・グーです。
損はさせません!
YouTube ジム・ホール「アランフェス協奏曲」
2013年12月21日
私のジャズ愛聴盤!
シェリー・マン(Ds)の「2・3・4」
タイトル通り
2・・コールマン・ホーキンス(ts)とのデュオ
3・・エディ・コスタ(P・Vib)、
ジョージ・デュヴィヴィエ(Bs)のトリオ
4・・ハンク・ジョーンズ(P),コスタ(Vib)
デュヴィヴィエ(Bs)とのカルテット
で録音されています。
1962年の古い録音ですが
名手ヴァンゲルダーの録音なので
古さは感じさせないオーディオ的快感に溢れています。
現にアンプ・スピーカの試聴には
オスカー・ピーターソンの「プリーズリクエスト」
と共に最適の1枚でした。
試聴に使っていたのはA面2曲目の
「ザ・シックス・オブ・アス」
エディコスタ、デュヴィヴィエとのトリオでの演奏。
シェリーマンのスネア、シンバルの心地いいブラッシュワーク、
コスタのヴァィブとピアノ、フォルテのハッキリしたメリハリのあるスイング感、
デュヴィヴィエのなんともいえない渋〜いベース。
この曲を最初に聞いたのは昔新町にあったステレオ店の
オーディオ7、スピーカはヤマハの1000Mで
腰が抜ける程の衝撃でした。
(以降1000Mは他の店でも聴いたけどなんてことなく多分、なんかスピーカに細工してたんでしょうかね)
YouTube シェリーマン 234「Take The A' Train」
2012年12月06日
ジャズピアニスト D・ブルーベックが死去。
今日の昼のニュースでジャズピアニスト
デイブ・ブルーベックが91歳で亡くなったそうです。
ブルーベックと言えば超有名なアルバム「タイム・アウト」、
中でも「テイク・ファイブ」はジャズを聴かない方でも
1度は耳にしたことがあると思います。
以前にアリナミンVのTV-CMで流れていましたが
ブルーベックの知的にスイングするピアノと
ポール・デスモンドの甘く囁くようななんともいえない
アルトSax、Dsのジョー・モレノの4分の5拍子の
1・2・3、1・2と刻む変則リズム、
この曲を聴いてジャズが好きになった方も
多いんじゃないかと思います。
このアルバムには1曲目に「トルコ風ブルーロンド」
というやはり9分の8拍子という変則拍子で
途中から4分の4拍子に変わるという
ホント聴いててとても楽しい曲です。
このアルバムはジャズでは珍しいミリオンセラーに
なったアルバムで、ジャズといえば難しいという
概念を取り払う、非常に判りやすい
聴いてて楽しいアルバムです。
皆さんも聴いたことがない方は一度聴いてみて下さい。
YouTubeで「テイク・ファイブ」アップされてますのでドーゾ。
YouTube デイブ・ブルーベック「テイクファイブ」